コラム
弊社の取組みである「トラステッドカンパニー®︎」を実現するための組織モデルのお話をご紹介したいと思います。
【条件適応モデル】
このモデルはローレンスとロッシュの著作である「組織の条件適応理論」を参考に、弊社でモデル化したものです。トラステッドカンパニー®︎を考察する上で、有効な組織モデルとなりました。
これは外部条件の変化に伴い各部門で推進している業務に特性があり、高度な分化が行われれば行われるほど、部門間の違いが浮き彫りとなります。部門間の違いとは、目標の時間軸の違い、外部志向・内部指向の違いなどが挙げられます。その分化に基づいて人間は能力発揮の特徴を思考態度で示すことになります。人の成長に部門ごとの違いが大きく影響し、その経験を積んで成長しますから、エースクラスの人財はその部門の特徴を体現することになります。これが縦割りを助長する組織傾向となります。公式組織は起こる葛藤をどのように調整するかを取り決め、制度化します。管理階層を多く持つか、少なく持つか、本来は部門の特徴で違うのですが、人事制度などで柔軟に扱うことが難しく、制度の問題で組織が硬直化してしまうこともあります。報酬の体系化は常に時代の変化とともに変化させるものというのは、もう常識化しています。
そして、外部環境が変化すると、いくつかの葛藤やあつれきが組織に起こることになります。まず、タスクの領域で、各部門で変化に対処する姿勢態度の違いが顕著に葛藤につながります。公式組織の領域では管理階層と一般層で調整を効果的に行える層に違いが出ることにより、葛藤が起こりやすくなります。人間の領域では、感情や期待が入り込んできますから、更にややこしい事態を引き起こします。協力する、反目するといった感情問題が葛藤、あつれきの深刻化繋がったりします。
これらの葛藤・あつれきを効果的に解決することにより、組織は統合され、高い組織能力を発揮することが可能になります。このコンフリクト解決をどのように行うかが重要になります。望ましいのは対面解決を図るということですが、これを避けると宥和という道をとり、妥協します。妥協すると統合効果が半減します。また、お互い譲り合ったりして、責任逃れになるケースもあります。これらを統合していくためには、相互理解に努め、相互依存関係を構築することが求められます。これがトラステッドカンパニー®︎の構図になります。
2020年7月21日
代表取締役社長 金澤 健郎
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